中学1年生で漢検3級に合格した勉強嫌い男子の息子ですが、このたび中学2年生で漢検準2級に合格しました。
この記事では、漢検準2級取得のために実際にやったこと・やらなかったことについて紹介しています。
あくまでもわが家の場合ではありますが、漢検準2級合格を目指す中学生やその保護者の方の参考になればうれしいです。
ラクハハ
都内の公立中学校に通う中学生男子の母。とにかく塾には行きたくない息子のために、できる範囲で家庭学習のサポートをしています。
中2で漢検準2級を受けた理由
中学1年生で漢検3級に合格できたことで「準2級も挑戦してみよう!」と息子本人が受検することを決めました。
漢検3級の合格がかなり自信になったようで「ちゃんと勉強すれば準2級でも合格できそう!」と思えたようです。
受検すると決まると、次の問題は「いつ受けるか」。
息子はアレコレ同時進行が得意ではないタイプなので、どう考えても忙しくなる3年生で受けるのは大変そう…。
(中学3年時の成績で内申点が決まる地域です)
ということで、ひとまず2年生での漢検準2級合格を目指すことにしました。
漢検準2級のレベルはどれくらい?
漢検の各級のレベルの目安は以下の通りです。
準2級は高校在学程度って…合格できたらすごいんじゃない?
3級は中学卒業程度だったので、なんだか難しそう??
漢検準2級のレベルは高校在学程度となっているので「中学生には難しいのかな?」と思ってしまいますが、実際は準2級合格者の半数近くが15歳以下でした。
2021年度の受検者データによると合格者の約46%が15歳以下なんです!
さすがによほど漢字が得意ではないかぎり、ノー勉や一夜漬けで合格することは難しいとは思いますが、きちんと勉強すれば準2級は中学生にとって特別難しい級ではないといえそうです。
漢検準2級の出題内容と配点について
漢検準2級の試験問題の出題内容と配点は次の通りです。
3級よりマーク問題が少ないのね…
漢検3級ではマーク問題が70点ありますが、準2級では30点となり、その分筆記問題が130点から170点に増えます。
もちろん3級でも筆記対策は必須でしたが、準2級ではさらに書き取りを強化する必要があります。
合格ラインは3級と同じく、200満点中140点程度で合格です!
漢検準2級の過去問にチャレンジ
3級受検の記事でもすこしふれましたが、3級合格後すぐに準2級の過去問にチャレンジしました。
3級合格の勢いで「そこそこ点数が取れるのでは」とちょっと期待していたのですが、そんなに甘くはなく…
結果は、60点!
準2、むっず!!
合格ラインの140点まではかなり遠い結果となりましたが、3級も勉強前のはじめての過去問は57点でした。
またふりだしにもどった感じはありますが、今回は前回の成功体験のおかげで「やればできる!」という自信だけはあります。
3級を受けたことで、やるべきことや勉強のやり方などもなんとなくわかっていたので、過去問の結果にへこむこともなく前向きなスタートを切ることができました。
3級合格が大きな力になりました!
はじめに取り組んだこと
漢検準2級の勉強で、はじめに取り組んだのは漢字の読みでした。
やっぱり「読めないと書けないよね」ということで、3級のときと同じように漢字の読みからスタート。
配点も200点中30点あるので、確実に点数をとっていきたい部分でもあります。
今回もお世話になるのはこちら。
漢検 準2級 漢字学習ステップには、全41ステップの各ステップに24問ずつ、全7回の力だめしに10問ずつの読み問題が掲載されています。
ぜんぶで1054問の読み問題!!
これを、息子が問題集を見ながら漢字の読みを口頭で解答していき、私が解答を見ながら正しいか間違っているか、間違っていれば正しい解答を教えるということを繰り返していきます。
てき…ぎ??
てきぎ(適宜)! 正解!
漢字の読みについては「読めればいい」ので、ノートや問題集に「書いて解く」のではなく「口頭で答えるだけ」にして、勉強のハードルをぐっと下げました。
この方法だと誰かが読み合わせにつきあう必要はありますが、漢字の読みについては今回もしっかりとサポートしました。
飽きないように1問1問をとにかく高速で解答していき、1日に10セクションくらいを目安にすすめていきました。
2周目からは読めなかった問題と読めたけど自信がない問題にチェックをいれながらすすめ、3周目からはチェックがついている問題だけをくりかえしていきます。
問題数を見るとかなり大変そうに感じますが、口頭だと1セクションにつき1分かからないくらいなので、意外とサクサクとすすめることができます。
最終的に5周くらいで読みはほぼ完璧!な状態になりました。
部首・四字熟語はアプリで
3級受検ではあまり対策をしなかった部首と四字熟語ですが、部首はマーク式から筆記に、四字熟語も20点→30点へと配点もかわるので一応対策をすることにしました。
ここで使用したのが、無料アプリの『漢検準2級 漢字検定問題集』です。
漢検準2級 – 漢字検定問題集
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漢検用のアプリもいろいろあるので、iPadにいくつかダウンロードした中から、息子本人が使いやすいと思ったものを選んでもらいました。
無料アプリなので定期的に広告は入りますが、問題数もしっかりあります。
なによりスキマ時間に取り組みやすいので、ソファでゴロゴロしながらやっていました。
部首は満点になるように、繰り返し取り組んでいたようです。
部首については、過去問を解いていくなかでちょっとした規則性も発見したので、このあたりは意識して覚えるようにしました。
四字熟語についても同じアプリで学習していましたが、特に良かったのが四字熟語の読み方と意味が同時に学べること!
漢検 準2級 漢字学習ステップは練習問題のなかに四字熟語もあるのですが、読みと意味がパッとわかるような作りではないんです。
意味もわからないし、そもそも読めない四字熟語が多すぎる!
その点アプリだと、問題ごとに四字熟語の読みと意味が出てくれるので覚えやすいようでした。
「自分で調べることで知識が身につく」という考え方もありますが、子どものタイプによって向いている方法で学べればいいのでは、と思っています。
便利なものはじゃんじゃん使っていこー!
アプリ以外だと、YouTubeにも漢検対策の動画が多くあり、こういったものも上手く活用できれば効率よく学べそうだなと感じました。
動画については「こういうのもあるよ」ということだけ伝えておきましたが、息子にはあまりハマらなかったようです。
結局いちばんやったのはコレ
漢検3級受検の反省点といえば
過去問、やりはじめるの遅すぎた!
ということで、今回はとにかく過去問をときまくることに!
もちろん今回も公式の漢検 準2級 過去問題集を購入。
漢検公式サイトで各級の答案用紙がダウンロードできます。
休日や部活のない日に1回分ずつ取り組んで、全13回の過去問をなんとか2周することができました。
オレ、がんばった…!!
実は、1周目ではいちども合格点に届かなかったのですが、2周目には合格点に届くようになってきました。
途中事情があって(後述します)期間があいてしまったりもしたので、3回目でようやく合格点に届いたものもありましたが、回数を重ねれば確実に正答率は上がっていきます。
1回目で100点だったものでも、3回目には170点もとれるようになったので、一見遠回りのようですが確実に力になっていました。
出題範囲をすべて勉強したとはいえないですが、過去問だけは量をこなした実感があったので、本人も「やることはやった!」という思いで本番に臨めたようです。
過去問・答案用紙の注意点
過去問をときまくっていて、気になった点がひとつ。
本番同様の答案用紙に書きこんでいましたが、マーク問題をこんな感じで解答していました。
これ、実際はマークを塗りつぶさないといけないのですが、面倒なので丸をつけるだけで解答していたんです。
正しくはこう!(1はいつものクセで丸つけちゃってますが。7は塗り忘れ…)
何度も何度もこの作業を繰り返しているうちに、丸で解答することがすっかり当たり前になっていましたが、本番直前にハッと気づきました。
これ、本番も丸してしまいそうじゃない?!
たしかに…!マークすることすっかり忘れてた!
うっかり「本番と同じ答案用紙」を使っていたことが裏目に出てしまうところでした。
そんなミスをする人はいないかもしれませんが、ちょっとヒヤッとしたのでご注意ください…!
漢検準2級の検定結果
受検後の息子の感想は
う〜ん…できたような、できていないような…
と、なんとも心もとない感じでしたが、自己採点(検定日の約5日後に漢検ホームページで解答を確認することができます)をしたところ「合格」の可能性が高そうです。
とはいえ、漢字の場合は書き間違いなどもあるので結果がでるまでは安心できません。
ちなみに、学校で団体受検できる漢検の「準会場受検」ですが、結果がでるのが検定日から約35日後ととにかく遅いんです。
合否だけでももう少し早くわかるといいのにな〜
今回も検定から1ヶ月と少したった頃に、学校から検定結果を持ち帰ってきました。
結果は
無事、合格!
200満点中、159点でした!
漢字の読みでしっかりと30点満点を確保できたこと、とにかく過去問頼みで対策した書き取りが50点中40点とれたこと、あまり力を入れていなかった熟語の構成と誤字訂正が意外と取れたこと(これはラッキー)で、合格点に届いたようです。
受検した時期が中学2年生最後のタイミングだったこともあり「不合格の場合、3年生になっても挑戦するか」を本人も決めかねていたので、親子そろってほっとしました。
結果的に合格できたので良かったですが、もし不合格だったらすぐに受検できる漢検CBT受検での再チャレンジを考えたと思います。
1回で終わってよかった…!!
やらなかったこと
ここまで、漢検準2級受検に向けて『やったこと』についてご紹介しましたが『やらなかったこと』もいくつかあります。
でる順系の問題集
分野別に出題されやすい問題がまとめられた問題集は、効率的に学べそうでとっても魅力的だったのですが、わが家は手を出しませんでした。
基本の「漢検ステップ」と「過去問題集」で学習することを決めていたので、あえてやらなかったというよりはそこまで手を付けられないと思ったからですが、結果的に基本の2冊で十分でした。
短期間で集中して学習したい人には向いているかも!
熟語の構成
「熟語の構成」は、ア〜オの記号選択式で20点満点(各2点×10問)の問題です。
息子の場合、過去問では5〜7割の正解率(20点満点中10〜14点くらい)だったので、マーク式ということもありこの分野の対策は特にしませんでした。
誤字訂正
「誤字訂正」は、文章の中から誤字を抜き出し、正しい漢字を記す問題です。(各2点×5問の計10点)
こちらも、過去問では4割程度正解していたので、この10点のための対策は特にしませんでした。
どちらの分野も過去問でほぼ得点できなければ対策が必要だったと思いますが、限られた時間の中での勉強になるので、ある程度『がんばるところ』と『がんばらないところ』を決めて取り組みました。
高得点目指して「全部がんばる」も、もちろんアリ!
親のサポートはどこまで必要?
今回の漢検準2級受検に向けて、親の私がサポートしたことは
- 漢字の読みの正誤チェック(読み合わせ)
- 過去問の丸つけ
- 過去問答案用紙の印刷
の3つでした。
①については、口頭で読み合わせをしたほうが圧倒的に効率が良いので完全にサポートすることに。
②については、過去問を1回分解き終わると丸つけまで行う気力がなさそうだったので手伝うことにしました。
実際に丸つけをしてみると、細かい「はね」や「とめ」が雑だったり、そもそも間違えた形状で覚えている字があったりしたので、まだまだ大人の目でのチェックも必要かなと感じました。
③は、ある程度まとめて印刷しておきましたが、在庫がなくなると息子に頼まれて印刷していました。
こういった勉強に関わる雑務については「やりすぎかな?」という気持ちもありますが、ちょっとした面倒事でやる気が削がれるのもわからなくはないので「中学生の間は」と割り切って協力しています。
手は出しすぎないようにしたいけど「もう中学生なのに」と「まだ中学生だし」の間でぐらぐらしています…
その他、こまかいことで言えば、受検スケジュール決めや進捗管理、日々の声かけなどはしましたが、漢字の覚え方や勉強方法などについてはできるだけ口を出さないようにしました。
余裕のあるスケジュールを
途中でちらりと触れましたが、実は今回の漢検受検、途中でスケジュールの変更を余儀なくされています。
というのも、はじめは比較的時間に余裕のある10月の受検を予定していたのですが、本番直前にまさかのインフルエンザに…!
もちろん試験を受けることもできず、夏休みごろからコツコツと勉強していたのに、ここでいったんやる気がプツッと途切れてしまいました。
せっかく勉強してたのに…
その後、2月の受検に向けて12月末くらいから再始動したものの、前回の記憶もかなり抜け落ちてしまっていて、まさに一からやりなおしといった様子でした。
このように、いくらスケジュールを立てても、予定通りにいかないことはあります。
今回は10月から2月への変更ができたので、なんとか「中学2年生の間に準2級取得」という目標を達成することができましたが、あらためて余裕のあるスケジュールの大切さを実感しました。
1年生からスタートしておいてよかった…!!
どうする?漢検2級受検
さて、無事準2級に合格した息子ですが、もしかして2級にチャレンジしたりする…?
なんていう親の淡い期待も少しだけありましたが
2級は受けません!終わり!!
とのことで。
わが家の漢検受験記はこれで終了です。
漢検3級、準2級と取得して、漢字に対する自信がついたことが一番の収穫でした。
目標に向かって努力すれば『合格』という結果を手に入れられるということを身をもって学べたことも、これからの成長の糧になるでしょう。
そして、将来いつか漢検1級にチャレンジしないかな〜としつこく期待する母なのでした。
勉強嫌いな子ほど、検定取得をオススメします!